日本最古の伝統芸能である神楽(かぐら)は、僕が約40年間、ライフワークとして撮り続けている被写体だ。光量の乏しい状況下で被写体の動きを写し止め、表現しなければならないことから、大口径ズーム(16〜35ミリF2.8や24〜70ミリF2.8など)と大口径の単焦点レンズ(35ミリF1.4や50ミリF1.4など)が神楽の撮影に欠かせない。神楽撮影の現場では撮影ポジションが限定され、思うようにフットワークの使えないことが多い。また、フレーミングにこだわるならズームで切り取ったほうが、はるかに効果的なのだが、これまで神楽の撮影に高倍率標準ズームを使おうとは考えもしなかった。
しかし今回、神楽の撮影に18〜270ミリVC PZDで挑戦し、作品づくりにも活用できるレンズであることを実感する。高倍率標準ズームならレンズ交換の手間が省けるし、交換作業中にシャッターチャンスを逃す心配もない。これからは神楽の撮影にもボディの1台に、18〜270ミリVC PZDを標準装備して使うことになりそうだ。